~ひとりで悩まないで。
 少しの勇気があなたの光になる~

会長あいさつ

~ 会の設立 ~

私は、平成4年の乳がん検診で異常が認められませんでしたが、その1か月後、自分で左脇下の異常に気づき受診しました。乳がんの告知を受けたときは、頭の中が真っ白。当時は「がん=死」という時代で、情報も少なく、書店で乳がんの本を買い求めました。44歳の時でした。
左乳房全摘手術を受け、心の中はいつも「再発・転移」のことでいっぱいで、一人悶々と悩む日々でした。

手術後、しばらく検査結果に異状なしの状態が続き、「死ぬかも」から「まだ、生きることができる」という思いに変わりました。それをきっかけに、乳がんの手術後、みんなどうしているのだろうと外に目を向けることができるようになりました。

手術から3年後、手術をしていただいた先生の助言を受けながら、乳がんの患者会「乳がん友の会」(後に「アイリスの会」に改称)を開催しました。会設立の準備段階から岩手県内の地元紙に取り上げていただき、44人もの参加でした。

~ あゆみ ~

講師を招いての勉強会、会員の親睦会を続けて20数年になります。温泉で風呂を貸切り、人目を気にせずにお湯につかったこともあります。
その後、徐々に、ピンクリボンの会と共に啓発活動、がんサロンでのボランティアと社会参加の活動にも仲間と一緒に踏み出しました。

また、毎月1回、どなたでも参加できるミニ茶話会を盛岡市で開催しております。ミニ茶話会は、元気をもらったりあげたりのおしゃべりの会です。時には、会員以外の人が参加して、話をしている間に、告知された現実を受け入れ、少しだけ明るい表情で帰ることもあります。

~ 悩んでいるあなたへ ~

乳がん経験した私達だからできること。それは、しこりを発見した人の気持ち、告知を受けて不安になっている人の気持ち、職場や近所の人に病気を知られたくない気持ち等を聞くことだと思っています。80名ほどの会員の経験の中に、子どもへの病気の伝え方、手術前・手術後の経過、医療費のことなど、今、不安を抱える人の心に届く言葉があるかもしれません。悲しみや不安を言葉にすることが、少し前に進む力になることを会員は実感しています。

私自身も、8年後に再発したときには、再発経験のある会の仲間からたくさんの励ましと情報をもらって前に踏み出しました。
現在は、インターネット、スマートフォンで簡単に情報を収集することができますが、乳がん体験者の生の声を聞いてみたいと思う方、同じ状況の仲間と交流してみたいと思う方、どうぞ、アイリスの会のドアを開いてください。

アイリスの会 会長 鈴木 俊子

 


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